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TeleVue-NP127


マックノート彗星、ハワイにて


TV-NP127で撮影したマックノート彗星

ステファン・ジェームス・オーメイラ


先週の金曜日、友達のエイモス・マイヤーといっしょにマウナケア山頂まで車で上る。山頂に近づくにつれ筋雲も晴れ、ハワイ時間午後3時30分にはスバルドームの横にジープをつける。まずは10x50の双眼鏡を手に、ほんの数秒彗星を確認。それから、昼間の青空を背景に、1度のテールをなびかせる彗星を肉眼でとらえる。これほどの現象が、いとも簡単に目でみえるとは!エイモスも肉眼でとらえたが、残念ながら彼は乱視がかなりすすんでいる。スバル天文台の技師も二人さそい、その後、たくさんの人が訪れ、太陽も水平線に近かったため、ともに彗星ウォッチングを肉眼で満喫した。


とにかくその光景に感動。昼間の彗星としては「ウェスト彗星」を凌ぐが、いずれもとてもよく似た彗星である。最近入手した屈折望遠鏡TV-NP127でマックノートを観たとき、図らずも「ウェスト彗星」の姿を思い出す。両方とも双子のような彗星だが、マックノートの方がはるかに見やすい。


山頂の標高は約4,267メートル、マックノートの楕円の頭部とテールが肉眼で容易に見える。ハワイ時間午後3時30分では、マックノートの明るさは金星の比でなく、-5等級くらい。マックノートは金星より確かに明るく、他に比べる恒星もないため、経験上の推定である。


TV-NP127の撮影により、4度のテール、非対称放射状の頭部、わずかに延びた淡い核をとらえた。この後マックノートは高度を下げ特筆すべきことはないが、やはり、ハワイ時間午後3時30分の青空を背景にしたマックノートが圧巻だった。

2007年1月14日、午前9時、ステファン・ジェームス・オーメイラ、

米国天文雑誌「アストロノミー」より

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