|

アル・ナグラー
|
私はハイスクールの頃、自作ニュートン反射で天体観測を楽しんだものです。ナグラーアイピースは諸収差をとりのぞくことにより、広視界、フラットフィールドを実現しましたが、放物面鏡のコマ収差は未解決でした。そこで、放物面鏡でも、より完全なフラットフィールドを実現したいと考え、ダブレット(2枚合わせレンズ)を2枚使ったパラコアを設計しました。視野全域にわたって色収差補正を完全に行い、あらゆるニュートン反射で、コマ補正とフラットフィールドを実現します。
|
パラコアは放物面鏡を持つ望遠鏡(ニュートン反射・ドブソニアン)のために設計された、今までにない眼視、撮影用コマコレクターです。
コマ収差は、視野の周辺に近づくにつれ、星像が彗星のように放射状の尾を引くもので、主鏡のF値が小さいほど、長焦点のアイピースを使うほど影響が大きくなります。パラコアは、色収差、球面収差を加えることなく、F3.5からF8の放物面鏡のコマ収差を補正します。視野全体がスィートスポットなので、焦点を合わせるのも簡単です。また、拡大効果を 1.15倍に抑えたことで広視界を確保しました。
パラコア2”には眼視専用、撮影用の2タイプがあります。「パラコア2”眼視専用」は、そのまま望遠鏡の50.8mmスリーブに差し込んで使います。「パラコア2”撮影用」は、Tリングを介して35mmカメラを取り付けます。主鏡が F4.5の場合、フィルム上の星像を25ミクロン以内に結像できます。両モデルとも先端にφ48mmフィルターが装着できるネジ加工が施されています。
|
左のグラフは、パラコアを使うことによって、分解能の限界まで見分けられる「ディフラクションリミテッド」の視野領域が φ3mmから φ18mmに改善された様子を示しています。
撮影フィルムの解像度の限界は0.01″(インチ)。眼視の場合、分解能の限界は望遠鏡の口径で、また、エアリーディスクの直径は、望遠鏡の口径比(F値)によって決まります。光束がエアリーディスクよりも小さなスポット(最少錯乱円)に収束する状態のことを、ディフラクションリミテッド(回折限界まで見分けられる)と言います。光学設計者は、常にこのスポットをできるだけ小さくし、どんなにF値の小さな望遠鏡でもディフラクションリミテッドの結像を前提に設計します。
光学系の諸収差、レンズ精度のばらつき、焦点ぼけを引き起こす大気などは、このスポットを大きくする要因です。このスポットが、エアリーディスクの直径を超えると、机上の設計値に関係なくディフラクションリミテッドの像を捕えることはできません。
エアリーディスク直径は、望遠鏡の口径比に比例しているので、上述したような光学系および大気の制約がなく、望遠鏡の視野全体が完全に無収差なら、視野全体にわたってエアリーディスクの直径は同じ大きさになるはずです(グラフ中の点線の部分)。
グラフで対角線状に上昇している線は、パラコア未使用のF4.5の“完全な放物面鏡”が示すスポットサイズ。これでは像がすぐにぼやけてしまいます。この“ぼけ”が放物面鏡で発生するコマ収差なのです。
パラコアは直径40mmの有効視野範囲(イメージサークル)にわたり、スポットサイズをできるだけ小さくするよう設計されたコマコレクターです。この40mmという大きさは35mmフィルムの対角線の長さに相当し、アイピースでは当社のパンオプティック35mmの視野環径にほぼ相当します。
|
アイピースについての重要な注意事項
|
《パラコアは、放物面の主鏡をもつ望遠鏡のコマ収差を確実に補正します。
ただし、アイピースの非点収差を補正することはできません。》
|
|
テレビューアイピースは視野周辺まで非点収差のないことを保証していますが、市場には視野周辺にかなりの非点収差があるアイピースが少なくありません。アイピースの非点収差と主鏡のコマは、いずれも点像が流れるため見分けにくいかもしれませんが、非点収差を確認する簡単な方法があります。アイピースを覗いたとき、焦点の前後で星が線状に直交すれば、そのアイピースに非点収差があるということです。こうしたアイピースの非点収差はパラコアを使っても補正できないのでご注意ください。
|
望遠鏡の性能をフルに引き出すためにも、周辺の色収差と非点収差の補正において比類ない性能を発揮する「ナグラー」、「ラジアン」、「パンオプティック」などの高性能アイピースをお勧めします。
また、高倍率で光軸上に非点収差がある場合、放物面鏡あるいは斜鏡に原因があります。高倍率で非点収差がなく、低倍率で光軸上に非点収差がある場合、観測者の目に問題があります。低倍率では射出瞳が大きくなるのため、目の問題がより顕著に現れてしまいます。
|
■ パラコア2”眼視専用(可変バレル、1 1/4アダプター付)
 |

|
各アイピースとの正確なマッチングをはかるため、アイピース装着高を可変できる可変バレルと一体構造。後玉径が大きくなったので、Nagler5 31mmなどの超広視界アイピースでも十分な周辺光量を確保。
|
|
可変バレル一体構造
|
大きくなった後玉
|
|
パラコア2”眼視専用(可変バレル、1 1/4インチアダプター付) 44,100円

可変バレルのアイピースポジション表
 |
各アイピースとの正確なマッチングをはかるため、アイピース装着時の高さを可変バレルで確定します。
1. 2”または1 1/4”アイピースをパラコアに装着し、固定ネジを締めます。
2. 高さ調整つまみを少し緩め、以下の表に従って、外側のバレルを回転させアイピースの高さを決めます。
3. 高さ調整つまみを閉めます。
|
|
|
マーク 1
|
マーク 3
|
マーク 4
|
マーク 5
|
|
2"
アイピース
|
・20mm Nagler2(旧製品)
・20mm Nagler5
・13mm Nagler(旧製品)*
・41mm Panoptic
・13mm Ethos
・10mm Ethos
・35mm Panoptic
・27mm Panoptic
・22mm Panoptic*
|
・26mm Nagler5
・17mm Nagler4
|
|
・31mm Nagler5
・22mm Nagler4
・17mm Ethos
|
|
1 1/4"
アイピース
|
|
|
・すべての Radianアイピース
・Plossls(8mm〜32mmまで)
・すべての1 1/4"径のNagler
(オリジナル、
タイプ5 & タイプ6)
・24mm Panoptic
・8mm Ethos**
・19mm Panoptic
・15mm Panoptic
・すべての Tele Vue Zoomアイピース
|
・16mm Nagler2
(旧製品) **
・13mm Ethos
・10mm Ethos
・12mm Nagler2
(旧製品) **
・12mm Nagler4 **
・9mm Nagler
(オリジナル)**
|
* 1 1/4"と共用バレルですが、2"バレルで使って最良の補正結果が得られます。
** 2"と共用バレルですが、1 1/4"バレルで使って最良の補正結果が得られます。
注意: 可変バレルはバローレンズとの併用できません。パラコアのリアレンズに接触します。
■ パラコア2” STL用
 |
SBIG社STLシリーズ(35mm版)専用に設計されたパラコア(PSB-1100)です。最適なフランジ距離でSTLシリーズに直接接続できるよう、ワイドな接続ネジが施されています。バレルは2インチ接眼部に対応。内蔵された大きな専用設計の光学系はケラレを最小限に抑えながらも、短焦点ニュートン鏡筒用コマコレクターとしておなじみの2インチパラコア同様、フラットでシャープな視野を実現します。
|
|
パラコア2” STL用
|
|
|
James R. Foster氏が250mm F4.5ニュートン鏡筒 + STLシリーズCCDカメラ + パラコア STL用(PSB-1100)で撮影した画像です。
|
パラコア2” STL用 37,800円
■ ユニバーサルパラコア
|
|
|
望遠鏡への取り付けは従来と同じ2インチ差し込み式ですが、カメラ側のアタッチメントをテレビュー「is(imaging system)」と共通にした仕様です。より内径の大きなisアタッチメントの併用により、後群のレンズ径を最大に活用することができ、ラージフォーマットの冷却CCDカメラやデジタル一眼レフなどで、より豊富な周辺光量を確保することができます。最適なフランジバック(パラコア最後のレンズ面からフィルム面またはCCD素子面までの距離)は55mm(±4mm)。豊富なisアタッチメントにより、さまざまなカメラに対応することができます。
ユニバーサルパラコア 37,800円
* ユニバーサルパラコアには、下の表に示す、G、H〜N、O〜Rのisアタッチメントが取り付きます。
|
 |
カメラに、直接取り付ける
|
|
H. アポジー U47 D2/ アダプター
|
|
|
I. アポジー U9000/U16 D7/D9 アダプター
|
|
|
J. SBIG STL用アダプター
|
|
|
L. キャノンEOS用ワイドアダプター、マウント付
|
|
|
一眼レフカメラに、Tリングを介して取り付ける
|
|
K. 標準Tリングアダプター
|
|
|
推奨バックフランジ55mm(±4mm)の範囲で使う
|
|
M. 2"ショートスリーブアダプター
|
|
|
N. 2"シュミカセネジアダプター
(48mmフィルターネジ付き)
|
|
|
上記アダプターと併用して、推奨バックフランジ55mm(±4mm)の範囲で使う
|
|
G. φ48mmフィルターアダプター
|
|
|
O. 6.4mmスペーサー
|
|
|
P. 9.5mmスペーサー
|
|
|
Q. 12.7mmスペーサー
|
|
|
R. 25.4mmスペーサー
|
|
このページのトップへ
|