天体用双眼装置 ビノビュー

株式会社ジズコ

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臨場感あふれる宇宙を体験できる ビノビュー

片目で覗く宇宙は、気づかないうちに多くのものが失われています。

両目を開いて眺めれば、解像力、コントラストの改善はもちろん、
眼前の宇宙に引きずり込まれる臨場感=宇宙遊泳感をドラマチックに体験できます。


アル・ナグラー
アル・ナグラー

テレビュー社では、コントラスト、解像度、視野、いずれの分野でも最高の光学製品の製作、すなわち「人間の目」にかぎりなく近づくための努力を重ねてまいりました。今も使い易さを考慮しながら、「スペースウォーク」にせまるアイピースと望遠鏡を提供していますが、両目を使えないという限界もあります。夜空を片目で見てみてください。物足りなさを感じるでしょう。次に、両目を開いて見てください。解像度、コントラスト、見易さが劇的に改善されていることに気づくはずです。これに人間の生理が加わります。人間の脳は両目で対象を捉えるようにできているのです。ビノビューの対物は一つですが、脳の自然なメカニズムをあなたの両目で確かめてみてください。





 今日、「似て非なる双眼装置」が少なくありません。買い替えのため、ビノビューをお求めいただくお客様のなかに、「安いと思って買った双眼装置だが、これほど天体に使えないものだとは思わなかった。もったいない出費をした」、という声が後を絶たないのは、残念ながら事実です。

 現在市場にある天体用双眼装置は、そのほとんどが顕微鏡用に設計されたものがそのま ま流用されています。ある程度天体用に調整を加えたものもありますが、双眼装置を「天体用」として使用する場合、決して無視できない大切なことがあります。

 対物レンズをかえて倍率を変える顕微鏡と、接眼レンズをかえて倍率を変える天体望遠鏡には、決定的な違いがあります。一般的に顕微鏡用接眼レンズの焦点距離は25mm前後と長いのに対し、天体用接眼レンズの場合、10mm未満の短い焦点距離を前提にしなければなりません。たとえば、焦点距離25mmのアイピースを双眼装置に装着して問題がなくても、焦点距離10mmのアイピースを装着すると、そのアイピースはより倍率の高いルーペの働きをし(ルーペ倍率 = 裸眼の最短焦点距離250mm ÷ アイピースの焦点距離10mm)、双眼装置から射出する光軸のわずかな倒れもシビアに検出されてしまいます。

 『双眼装置を天体観測に使用する場合、いささかのごまかしも許されない』、というのが結論です。具体的には、プリズムを高い研磨精度で磨き上げ、低倍率アイピースを前提にした顕微鏡基準のルーズな光軸並行度を見直し、厳格な天体基準で光軸調整を行い、さらに、正確な光軸保持のため、接眼部や眼幅調整部など、構造面からも、ガタの発生する要素を完全に排除しなければなりません。ビノビューは、これらをすべて満たす天体用双眼装置です。

 すでに双眼装置をお持ちの場合、まずは、次のことを注意してみてください。

星が点像に見える

 ビームスプリッターやプリズム反射面の研磨精度不足により星像が肥大しまうことは、多くの双眼装置で指摘でき、なかにはアスを発生させてしまうものもあります。残念ながら、顕微鏡基準の双眼装置には避けがたい問題です。

ゴーストとケラレが生じない

 顕微鏡基準の双眼装置は望遠鏡の対物レンズによる収束光束を通すことを想定していないため、 ゴーストが発生します。そのため、ほとんどの場合、入射窓を絞ることでゴースト対策を行っていますが、それでは入射光束にケラレが生じてしまいます。
 また、顕微鏡と天体望遠鏡ではアイピースのバレル規格が異なり、プリズムのスケールが小さな顕微鏡規格の双眼装置では、長焦点の天体用アイピースを使うと、視野のケラレが発生します。

長時間のぞいても目が疲れない

 顕微鏡レベルの光軸調整が施された双眼装置を天体観察に使うと、両目に入る光線の平行度が充分でないため、少し覗くだけででも目がくらくらしたり、ときには気分が悪くなってしまいます。

 高性能天体望遠鏡の性能を損なうことなく、双眼視を快適に楽しめるのが、ほんとうの意味の天体用双眼装置です...(株)ジズコ




ビノビュー各部の名称


補足説明:

(1): 接眼部(コレットチャック式)
 → 片方のアイピースを引き出して固定することで、左右の視度調整が可能です。

(4): 1 1/4"バレル取り付けリング
 → オプションの「2x合焦レンズ(フラットカプラー装着)」をここに装着。
  これで、ほとんどの望遠鏡で合焦可能になります。



ビノビューの光学構造


解説:

下方の入射窓から入った光線は、ビームスプリッターで分割され、左右のアイピースへと導かれます。青色で示した線がビームスプリッターを反射した光線、赤色がビームスプリッターを透過した光線です。

・ 入射光線の中心(1 1/4"バレルの中心)が眼幅調整の軸と一致します。
 → 右側の「平行四辺形プリズム」が軸を中心に回転し、眼幅が調整できます。

・ 2分割された光線のプリズム光路長は正確に一致しています(上図はやや不正確)。
 → 左右のプリズム光路長が異なると、焦点距離が異なってしまいます(ピント位置が左右で異なる)。

・ それぞれ2回反射なので、装置自体は正立像です。
 → 対物光学系の像のまま(正立なら正立で)観察できます。

# 下段の「ビームスプリッターの詳細」も併せて参照してください。





ビノビューの効果


本来の視覚+αでアイピースを覗ける

視力検査などで、片目では判別できない微細なかたちが、両目をあけると簡単に確認できることは、どなたも経験があるはずです。両目ひらいて見ることで“本来の視覚”を発揮することができます。加えて、ビノビュー通して覗くと、遠近感や立体感、かもし出される臨場感を体験することができます。これは錯覚ですが、視覚の向上と併せて、ビノビューによる、さまざまな「劇的観望効果」の根源です。

ビノビューの効果を個別に考察

(1) リラックスして覗け、長時間観望しても疲れない
ビノビューの出射光線は左右平行なので、ビノビューを正しく覗くと、両目の視線は平行になり、視度が無限遠になります。この状態は、目の前で新聞の活字を追う時のような眼の緊張(寄り眼と近点補正)がなく、リラックスして観察できることになります。

(2) 細部の確認が容易になる
はじめに視力検査の例を挙ましたが、片目を覆って実験してみれば、両目で見る視力向上は驚くほどです。

(3) 諧調が豊かに見え、色彩感覚が向上する
たとえば、双眼鏡での観察中に、片方のレンズをふさいで(片目だけで)覗いてみれば、その違いは明らかです。

(4) 視角が拡大し、認知できる範囲が広くなる
超広角アイピースの視野環の見え方で簡単に判ります。見掛け視界100°のアイピースでは、単眼で覗くと眼球をぐるりと回せば確認できますが、ビノビューで見れば眼を廻す必要なく確認できます。

(5) 遠近感や立体感が感じられ、独自の臨場感を体験できる
天体は無限遠の対象なので「眼の錯角」なのは明らかですが、眼の視角をいっぱいに使う超広角アイピースほど、顕著に感じることができます。これほど素敵な錯覚がほかにあるでしょうか!



ビノビューと望遠鏡のマッチング


直視型であること

双眼鏡と同じ要領で眼幅を調整でき、簡単にアイピース交換ができます。スライド式眼幅調整式と違い、眼幅を再調整しても光路長に変化がなく、ピントを合わせ直す必要がありません。ニュートン鏡筒にはそのまま、屈折やシュミカセ鏡筒では、ダイアゴナルを介して装着して楽に覗くことができるのも、直視型なればこそです。


要求光路長130mm − さまざまな望遠鏡への対応方法

(1) ビノビュー単体で合焦する条件(2x合焦レンズを使用しない)

・ 接眼部から130mm以上の筒外焦点距離をもつ望遠鏡なら「2x合焦レンズ無しで」合焦します。
 ただし、鏡筒後端に接眼部を持つ望遠鏡ではダイアゴナルが必須のため、「130mm+ダイアゴナルの光路長」の筒外焦点距離が必要です。

・ ニュートン系や、屈折系は、鏡筒を物理的に短縮できれば合焦可能です。
 ただし、以下の A. B. の制限があります。
A. 入射光束切れの問題:
 → F5.2よりF値の小さな望遠鏡(ドブソニアンのほとんどが該当する)では、ビノビューの入射窓の口径不足により光束がケラレ、光学的に口径を絞って使うことと同じになります。
B. プリズム光路による色分散の問題:
 → F10よりF値の小さな望遠鏡(ほとんどの屈折鏡筒やニュートン鏡筒が該当する)では、ビノビューのプリズム光路を光線が通過することにより、色分散(=色の球面収差)の発生が顕著になり、望遠鏡の性能が大きく損なわれてしまいます。視野全体に「非アクロマチック」な色収差がかぶり、視野内の明るい恒星は収差でカラフルに見えます。F6クラスでは、低倍率でも目障りと感じるはずです。

・結論: ビノビュー単体で合焦し、性能を保って使える望遠鏡は、F10のシュミットカセグレン、およびACF鏡筒が代表的な機種です。

注意) 上記のA.B.に該当する使用方法で合焦しても、ビノビュー、および装着したテレビューアイピースの性能は保証されません。

(2) 「2x合焦レンズ」を使って合焦する条件

・ 接眼部に「2x合焦レンズ」のバレル長70mm(フラットカプラー使用時:51.5mm)を、すべて挿入した状態で装着できること。
 1 1/4"ダイアゴナルなど、スリーブ底が浅く、最後まで挿入できない場合、「未挿入部位の高さ+α」のドローチューブの繰り込み余裕が必要です。

・結論: ニュートン(ドブソニアン)鏡筒では、ほとんど例外なく合焦できます。2"ダイアゴナルを使ってピントが合う屈折鏡筒は、ほぼ例外なく合焦できます。


注意) ビノビューの合焦には、専用に設計された「2x合焦レンズ」をご使用ください。その他のバローレンズなどで合焦しても、ビノビュー、および装着したテレビューアイピースの性能は保証できません。



ビノビューに最適なアイピースは?


双眼でアイピースを覗くビノビューは、超広角アイピースとのマッチングは最高です。単眼視では想像もできないほど、超広角の視界が活き活きと眼前に迫り、宇宙遊泳のような感覚さえ覚えるほどです。この欄では、さまざまな側面から最適なアイピースを探りますが、「超広角アイピースが最高の選択」という結論を前提にしたうえでの考察になることを、お含みおきください。


アイピースのスペックと品質について

(1) 双眼視は、超広角アイピースの意義をはっきり実感できる
 
片目を閉じるより、両目を開いたほうが、認知できる視角が広いことは明白な事実。たとえば、見掛け視界100°のイーソスなどは単眼視にはオーバースペックです。瞳をぐるりと回さないで視野円が感知できる人はほとんどいないはずです。いいかえれば、視野内に見えている星野のある一定の範囲しか認知していないことになります(たとえば視野縁に近い銀河を見落とす、とか)。双眼視では、認知角が広がることによって、視野円も知覚できるようになり、視野内の星ぼしが格段に生き生きと見えてきます。超広角アイピースの魔力にどっぷり浸るには、双眼視が最善であると断言します。

(2) 双眼視は、アイピースの品質の違いがはっきり判る
 単眼視よりに視力が大きく改善できる双眼視では、その大きくセンスアップした視力により、アイピースの品質の違いによる諧調表現の差は一目瞭然です。特に微妙な色彩感と諧調を持つ惑星(火星、木星、土星)をターゲットにすれば、驚くほどです。品質の良いアイピースは自然な色調と滑らかな諧調で見え、粗悪品は彩度が低く、低ビット画像のようなノイズ感がある諧調に見えます。低倍率では、特に散光星雲の見え方で簡単に判ります。同じ対象でも広がりの範囲(視直径)が違って見えることはもちろん、交錯するガスや入り込んだ暗黒帯などの見え方の違いは一目で判ります。特にPanoptidcやEthosで見るオリオン大星雲の立体的な姿は、「この眺めに感動できないなら、星見は時間の無駄」と断言させていただきます。シャープネスの面では、微光星の粒立ちをはじめ、惑星の輪郭(シャープなアイピースほど鋭く見える)や、さまざまなターゲットの詳細検出の優劣は簡単に判定できます。双眼視では、単眼視以上にアイピースの「質」が問われることを念頭に入れてください。低品質のアイピースを使い続けると、「気づかないうちに多くのものを失ったまま」です。

アイピースの物理的な条件について

(1) 1 1/4"バレルのアイピースが使用可能

(2) アイピースの最大外径が使用者の眼幅と同じか、それ以下であること

(3) 望遠鏡のバランス確保は重要
 特に鏡筒が細い屈折鏡筒では「ビノビュー+アイピース」が、ダイアゴナルから直角に立ち上がるので、仰角をつけた観望姿勢では、重心が高くなり、バランスの確保ができません。そのため、赤道儀や電動経緯台では、クランプを充分に締める必要があります。また、フリーストップマウントでは、上下動のフリクションを操作可能な最大値にして使うことになります。ただし、過大なアンバランスはスムーズな観望操作が損なわれるので、前者ほどしきい値を高くできません。なお、鏡筒にカウンターウエイトを装着するのが、いずれのマウント形式でも最善の解決方法ですが、工夫が必要です。望遠鏡の構成や観望スタイルによっては、物理的な面で制約が加わるのも、やむをえない事実です。

(4) 強固な接眼部やダイアゴナルが必要
 比較的軽量なアイピースを選択しても、ビノビューとの組み合わせで1Kgを超えてしまいます。特にダイアゴナルを介して装着する場合、1 1/4"径のダイアゴナルは固定力が足らず、構造強度にも不安があります。自動導入赤道儀で高速導入中に接眼部が回転し、落下事故につながったケースもあります。規格的に可能なら、強固な2"ダイアゴナルへの換装をおすすめします。換装が不可なら、軽量のアイピースを選ぶなど選択の妥協と、観望中は常に細心の注意が必要です。また、ニュートン反射(ドブソニアン)なら、より屈強なムーンライトCR接眼部への換装も検討する価値があります。

ビノビューにおすすめのアイピース(テレビューアイピース群から)

(1) ビノビューの最大実視界が得られるアイピース(低倍率=最大視界の基準)
 → Panoptic24mm(68°)Plossl 32mm(50°)、Plossl 40mm(43°)
 少しでも広い実視界がほしい、天の川領域の星雲星団の観望に有効な選択基準です。候補に上げた3本は、いずれも同じ実視界が得られますが、おすすめは「見掛け視界(カッコ内)」の広い順です。
 同じ実視界で見掛け視界が広い(=倍率が高い)ほど、視野背景が暗くなって微光星が見やすくなり、分解能も向上して小さなディープスカイ天体などが識別しやすくなり、かつ、よりダイナミックな臨場感を味わうことができます。かりに、PL32mmを選べば、ビノビューの最大実視界を実現したうえで、「32mm」という焦点距離が「低倍率の基準」になります。

(2) 中焦点のアイピース
 → Ethos 10mmEthos 13mmNagler5 16mmNagler6 13mmPanoptic 19mm
 銀河系外星雲をはじめとする「ディープスカイ天体」の観望に最適なアイピース群です。見掛け視界の広いアイピースほど、ダイナミックな臨場感あふれる視界を楽しむことができます。その意味で、一押しはEthos 13mm。特に、大口径ドブソニアンや(2x合焦レンズを必要としない)SCやACF鏡筒では、ギャラクシーホッピングで次々に視野に入ってくる銀河の臨場感(点在する恒星のずっと奥に銀河がある)は半端なく、まぢかで浮遊しながら眺めているような錯覚さえ覚えるほどです。また、中口径機(反射20cm、屈折10cm〜)では、天の川領域の視直径の小さな星雲星団が格好のターゲットになり、中口径屈折で見る散開星団の素晴らしさは、最も美しい星の姿と実感できるでしょう。

(3) 短焦点のアイピース
 → Ethos 6mmEthos 8mmNagler6 7mmNagler6 9mm
 高倍率の双眼視対象では「月」をまず第一に挙げます。単眼視では興味のなかった方でも、双眼視で月をご覧になれば、びっくりするほど素晴らしい観望対象だと気づかれるはずです。エッジが際立つ明暗境界のクレーター群、そそり立つ山脈、変化に富んだ諧調豊かな海、などが、眼前にリアリティーを持って迫ります。超広角アイピースほど月面がまぢかに迫り、Ethosでは月着陸船からの眺望のように幻惑されます。高倍率の月面観望は、超広角アイピースの意義を実感できるターゲットです。

 Ethos SX 3.7mmEthos SX 4.7mm
 Ethos SXは、110°にも及ぶ見掛け視界も持ち、まさにビノビューで月面を見るために開発された製品とさえ思えます。すなわち、ナグラーがNASA時代に設計した、月面シミュレーターのためのプロジェクターの見かけ視界が、まさしく110°。双眼視でも視野円がぎりぎり見えるか見えないかの超超広角で、超高倍率。この視界の距離感は、まさに着陸態勢に入ったルナーオービターからの眺めです。ただし、いずれも過剰な高倍率になる組み合わせであり、射出瞳も小さく、眼幅や目位置がたいへんシビアになるので、どなたにもお勧めできるものではありません。が、“この倍率と見掛け視界でなければ体験できない世界がある”と、あえて申し添えます。

高倍率の像質については、ビノビューを介した双眼視のほうが、単眼視より微小クレーターの検出能力にまさり(さまざまな望遠鏡で確認済)、地形の詳細観測に大きなメリットがあります。くわえて、双眼視では、その諧調の豊かさにより、満月でさえ飽きることなく眺め続けられるほどです。ちなみに惑星表面模様の観察では、単眼視に比べ、はるかに低い倍率(単眼で200xなら、双眼で140x = 200÷√2)で同等の微細模様が確認ができ、模様の色彩感もより鮮明に感じられます。また、高倍率時に問題になる「飛蚊現象」が、双眼視では軽減できるメリットもあり、惑星の眼視にも最適なアイテムとして、ビノビューを推奨します。

惑星面観測にターゲットを絞れば、
 → Plossl 8mm、Plossl 11mmDelite 7mm ― リーズナブルですぐれた性能をもち、選択の第一候補として推奨します。
 惑星表面模様の観測では、月面観望のような超広角による臨場感は関係なくなり、その像質が重要です。特に双眼視では、アイピース個体のシャープネスとコントラスト良し悪しがはっきりと現れます。非広角アイピースは、 そのほとんどがローコスト(=低品質)品となってしまっているので、選択を誤ると「気づかないままプアなイメージを見続ける」ことになります。推奨品はいずれも、市場の非広角アイピース群の中では希少種といえる、テレビュー品質のアイピースです。


(4) そのほかの要素からの選択

・ 乱視でメガネを外せない
 → DelosシリーズDeliteシリーズ、をご検討ください。
Delos、Delite両シリーズともアイレリーフが20mmあり、メガネを掛けたままでも快適に全視野を望めます。ともに、Ethosに匹敵する素晴らしい像質を持ち、超広角ではありませんが、最高レベルのシャープネスとコントラストで双眼視を楽しむことができます。なお、Delosは見掛け視界72°の広角なので、双眼視の臨場感を充分に味わえる視界が得られます。
 なお、 「低倍率基準」のアイピースは、いずれも焦点距離が長くメガネを掛けたまま覗けるアイレリーフを持っているので、中・短焦点アイピースをDelosやDeliteシリーズで揃えれば、すべてメガネを外さないで観望できます。また、すべてのアイピースに乱視補正レンズ「Dioptrx」を装着し裸眼で覗く方法もあります。

・ 予算を抑えて倍率レンジをそろえるには
 → Plosslシリーズで揃えることをおすすめします。
見掛け視界こそ50°ですが、テレビュー品質を保証します。特に、「広角は必要ない」と判断される方の多い惑星観測には、最適な選択候補です。広範な観望対象には、PL 32mm、PL 15mm、PL 8mmのラインアップで対応できるでしょう。宇宙遊泳をほうふつさせる臨場感は望むべくもないですが、それ以外の双眼視メリット - 楽に覗けて長時間観望でも疲れない。視力向上によるコントラスト向上と対象詳細の見極めが簡単になる - は、完全に享受できます。


(5) まとめ
 低倍率(最大実視界)の基準アイピースを決めたら、倍数系列でアイピースを3種揃えれば、ほとんどのターゲットを過不足なく観望できます。双眼視の場合、“不十分な視力の単眼視”によって培われた“経験的倍率選択”の概念は通用しないので、一度に揃えるのではなく、基準となる倍率を用意したあと観望体験を経て逐次追加していくのも良い方法です。

 また、2x合焦レンズを使用するしないにかかわらず、ビノビューはF10以上の光学系とマッチするので、5mm以下の短焦点アイピースは選択肢から外しています(例外:Ethos SX3.7,4.7)。また、長焦点アイピースに超広角がないのは、1 1/4"バレル内径の制限によります。この意味で、2"広角アイピースによる単眼視を「リッチフィールド観望」の切り札として、ビノビューと併用することが、さらに観望の世界を広げることにつながるでしょう。

ビノビューは「両目を使って見る」という人間の生理に適うことで、本来の視力で快適に覗くことができ、感覚(錯覚)の世界へいざなう、健全でありながら魔力に満ちた観望アイテムです。そのメリットを活かして、観望に活用されることを望みます。







専用オプションアクセサリー


2x合焦レンズ(フラットカプラー付属)

専用2x合焦レンズ「アイピース単体」と「ビノビュー+2x合焦レンズ+アイピース」で、ドローチューブの繰り出し量がほぼ一致する設計です。バレルの先端にはφ1 1/4インチ用フィルターを装着できます(フィルターの使用には付属の「フラットカプラー」を併用する)。なお、「2x合焦レンズ」はプリズム内色分散や球面収差などを補正する効果もあり、短焦点の望遠鏡の性能を損いません。

ビノビューに装着したバレル長:約70mm(フラットカプラーを併用して約51.5mm)。
注意) 付属の「フラットカプラー」を併用した場合、合焦時ドローチューブが若干内側に入ります。2"ダイアゴナルでの合焦が厳しい場合には、別売の「フラットトップ型1 1/4インチアダプター」をご利用ください。


フィルター装着リングセットビノビューフィルター装着リングセット

ビノビューにフィルターを取付けることができる便利なリングセット。2006年1月以前に製造された「2x合焦レンズ」にφ1 1/4インチ用フィルターを取り付けることができます。詳細はこちら。




ビームスプリッターの詳細

ビノビューの心臓部「ビームスプリッターブロック」について解説します。

上は、図解で示したビームスプリッターブロック。頂角45°の平行四辺形のプリズムに、底面にビームスプリッター蒸着が施された二等辺三角形のビームスプリッタープリズムが、紫外線硬化樹脂により接着され、ひとつのブロックになっています。このブロックは、ビノビューのために特別に高精度に仕上げられています。

・ ビームスプリッターの反射面は、ニュートン斜鏡レベルの平面性に研磨されている。
 → 結像点までの距離が長いので、精度不良は星像にアスが発生する原因になる。
・ ビームスプリッター膜のストレス変形が生じない工法を採用している。
 → 蒸着膜の変形も星像にアスが発生する原因になる。
・ ビームスプリッターブロックは、各透過/反射面の平行度を限界精度に仕上げる。
 → 平行度が保たれないと、2本の出射光線(法線)が平行にならない。

なお、ビームスプリッターブロックは、ハウジングに収納するため、両端を手作業でラウンドカットしています。そのため、ラウンド形状に不可避的に個体差が生じます。次の欄で解説します。



ビノビュー開口部
(1 1/4"バレルを外して)

ビノビューの入射口は、手作業のラウンドカット2個のプリズムの接着部が見えるので、外観的な「アラ」が認められることがあります。たとえば左画像の「B 」は、R形状の凸。「D」 は、ビームスプリッタープリズムの先端が見える、など。また、「C」 は増透過コートを施すさいの冶具固定による非コート部です。

入射口に記した「A」 はφ25mmの円です。F値が5.2以上の望遠鏡なら、光束は「A」の内側を通過するので、上記の「アラ」は無関係になります。また、2x合焦レンズを併用すれば、どのような望遠鏡を使おうとも、2x合焦レンズから出射されるφ22mmの光束が入射口を通過します。

なお、ビノビューをより広視界で使う目的で2x合焦レンズを利用せず、鏡筒を短縮化したドブソニアン(F4〜4.5)や、屈折鏡筒(F6〜7)などにビノビューを直付けしても、前者は入射光束(対物口径)がケラレてしまうほか、両者とも「プリズム光路による色分散」の影響を強く受け、結像性能が著しく劣化します。
色分散が像に与える影響は、参考までに、こちらのページをご覧ください。



■ 各種望遠鏡へのビノビューの接続

取り付けチャート

● 図中の50.8mm(2")と31.7mm(1 1/4")のダイアゴナルは、テレビュー製を前提にしています。他社製のダイアゴナル(特に50.8mm)を使った場合、2x合焦レンズの先端がミラーに当たる可能性があります。

● 上図の「ビノビュー(2x合焦レンズ付)」は、31.7mmバレルの長さが70mmあります。「2x合焦レンズ」に付属する「フラットカプラー」を、ビノビューの31.7mmバレルと差し替えることで、バレル長を51.5mmに短縮できます(ダイアゴナルミラーに当たる危険が減少)。

● テレビュー製ダイアゴナルを使用した場合でも、2x合焦レンズの先端にフィルターを取り付けるときは、2x合焦レンズを「フラットカプラー」を介してビノビューに取り付ける必要があります(ミラーへの衝突回避:「専用オプションアクセサリー」を参照)。

● お手持ちの望遠鏡の合焦可否については(株)ジズコまでお問い合わせください。





■ 仕様と価格


仕様

形式

天体用双眼装置(直視型)

接眼部径

φ1 1/4"(31.7mm)

バレル径

φ1 1/4"(31.7mm)

入射窓有効径

φ25mm以上(2x合焦レンズ使用時φ22mm)

眼幅調整範囲

最小54mm 〜 最大78mm

プリズム光路長

約130mm

観察像

対物像に対して正立(2回反射)

寸法

幅118mm 長さ123mm 厚さ43mm(アイピース別)

重量

約600g(アイピース別)


価 格

天体用双眼装置ビノビュー

税込特価 ⇒お問い合わせ

2x合焦レンズ(フラットカプラー付属)

税込特価 ⇒お問い合わせ

★ テレビューアイピース とのお得なパッケージもあります。詳しくは弊社までお問合せください。